タワー

神さまじゃないよ
鳥じゃないよ
僕たちはただの人間
輪っかも翼も持っていない

高く積み上げたガレキの山を
見上げたその先の先
かるがる飛んで消えたつばめに
僕たちは一瞬で憧れた

方位磁石は教えてくれない
僕たちがどこに立っているのか
どこへ向かって行くのか
どこへ辿り着くのかを

上に行くほど酸素は薄くて
けれど冷めない熱がある
どちらからともなく僕たちは
ガレキへと手をのばし始めた

登って上がって
運命なんて鼻で笑って
指の指し示す方向を
360°
いつでも見渡せる

いつかガレキが崩れて
これ以上登れなくなっても
僕たちは同じ空を見上げる
辿り着く場所なんてどこにもないけど
どこにでもある
どこにでもいる

神さま、
どこへでもすすめる