逃避行

ぼんやりと想像だけで
ずっと遠くまで旅をしていた
身体を置いて 君すら置いて
幸せだ 幸せだと思いつくして
知らぬ間に消えていけたらいい
そうひとりで呟く夢を見ていた

心だけならどこへでもとんでいけるのに
身体があるからこんなにも不自由で
ふたりでも埋まらない胸の空洞
そこからいつも風が吹いてくる

ずっと遠くまで旅していたいの
そしてもうずっと帰りたくないの
心を早く空に返したい
もう生きていなくてもいいとさえ感じて
それが幸せだとたった一度でも
思ってしまったんだ